能登半島地震から18日が経過し、
被災地域では深刻な問題が浮上しています。
その主要な問題は、
地震によって引き起こされた海岸の隆起に伴う被害です。
特に、石川県輪島市に位置する五十洲漁港では、
地震の影響で1隻の船が海底に乗り上げ、
傾いたまま取り残されています。
通常、ここは水中にあるべき場所ですが、
岸壁近くではおよそ2メートルほどの高さで海岸が隆起してしまいました。
被害状況の詳細を把握するため、
ドローン映像が積極的に活用されています。
東京大学地震研究所の調査によれば、
五十洲漁港では約4.1メートルもの隆起が発生したと推定されており、
波打ち際には砂浜がなく、
大きな岩が点在しています。
また、200メートル以上にわたって海底が露出し、
岩や波消しブロックが海との境界を形成しています。
この隆起により、
海洋生態系にも大きな影響が及んでいます。
カレイ、大型のタコ、サザエなどの貝類が多数見つかり、
ウニも大量に存在しています。
その他にも、
ヒトデやカキなどの海洋生物が、
隆起によって生息地を喪失しています。
さらに、ドローンによる調査から、
すべての地域で海底が露出しているわけではなく、
一部の場所では海水が川のように流れ込んでいる光景も観察されています。
地元の住民によれば、
入り江に位置する船着き場では、
かつては海水が入り込んでいた箇所が乾燥し、
漁業活動を続けることが難しくなっています。
この地域を含む県内の漁港のほぼ8割にあたる58カ所で被害が確認され、
隆起現象は15カ所で観測されています。
復興が急務とされており、
被災地域の再建が早急に求められています。
参考記事