JR東日本とJR西日本は3月18日、
鉄道の電気設備保守作業の効率化に向けて連携を強化すると発表した。
ドローン(小型無人機)や生成AI(人工知能)を活用し、
信号機や踏切などの電気設備の点検・管理の省人化を進める。
これにより、現場の人手不足に対応しつつ、
作業の精度向上とコスト削減を目指す。
両社は2024年2月に電気設備の効率化に関する覚書を締結。
4月中にも協議体を設立し、
最新技術の導入や保守作業の共通化について具体的な検討を進める。
特に、地形や構造物を仮想空間に再現できる「点群データ」を活用し、
線路設備に関わる施工業務の省力化を図る。
ドローン活用で鉄道保守作業を革新
JR東日本は、カメラやセンサーを搭載した検測車による架線設備の監視技術で先行している。
一方、JR西日本は線路保守用のロボット重機の導入を進めており、
両社が技術を共有することで、鉄道インフラの管理効率が向上するとみられる。
今回の協力により、ドローンを活用した信号機・踏切の点検や架線・橋梁の監視が可能になり、
従来の点検作業を大幅に効率化できる。
ドローンによる高解像度映像のリアルタイム解析を通じて、
異常の早期発見や予防保守の強化が期待される。
今後の展開
両社は、車両設備の共通化についても検討を進めており、
モーターや行き先表示器の標準化を図ることで、鉄道運営の効率化を目指す。
また、新幹線の自動運転技術開発でも連携し、
次世代の鉄道システム構築に向けた取り組みを強化していく。
今後、最新技術を活用した保守作業の効率化がどこまで進むか、
鉄道業界内外から注目が集まっている。
参考記事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC1852N0Y5A310C2000000/