DJI「Matrice 4E / 4T」登場!電力網・橋梁点検の効率化と普及の鍵とは
DJIの最新産業用ドローン「Matrice 4E / 4T」が巡回点検の未来を変える
ドローン技術の世界最大手DJI(大疆創新)は、
2025年1月に新しい産業用ドローン「Matrice 4E」「Matrice 4T」**を発表した。
この最新モデルは、
力網や橋梁の巡回点検、
測量・マッピングなどの分野で作業効率と安全性を向上させることを目的としている。
特に、AI技術の導入や高精度ズーム機能の強化により、
これまで人の手で行っていた作業の負担を大幅に軽減できると期待されている。
Matrice 4E / 4Tの特徴
- 高精度ズームカメラ搭載(最大112倍のハイブリッドズームで遠距離の細部まで確認可能)
- AI技術による自動ターゲット検出・追跡(最大1000個のターゲットをリアルタイムで識別)
- リアルタイムデータ管理(クラウドプラットフォーム「FlightHub 2」に対応し、映像データを一元管理)
- センチメートル級の高精度測位(D-RTK 3搭載で、電波の届きにくい環境でも安定した通信が可能)
- 低照度・夜間撮影対応(暗所でもクリアな映像を撮影可能で、夜間点検作業にも適用)
特に、電力網の巡回点検では、
これまで作業員が100メートル以上の高さに登り、
設備を確認する必要があったが、
ドローンを活用することで遠隔での点検が可能となり、
安全性と作業効率が飛躍的に向上する。
ドローン普及の鍵は「操縦士育成」
Matrice 4シリーズの登場により、産業用ドローンの導入が加速すると見られるが、
その普及の鍵となるのがドローン操縦士の育成だ。
DJIの産業ソリューションエンジニア・崔宇氏によると、
ドローン操縦士が電力網の巡回点検をスムーズに行えるようになるには、
少なくとも1~2年の育成期間が必要だという。
これに対し、Matrice 4シリーズは自動化機能を強化し、
操作のハードルを下げることで、初心者でも扱いやすくなる設計となっているため、
今後の普及を後押しする可能性が高い。
産業用ドローンの未来
今後、ドローンは電力網や橋梁の点検だけでなく、
建設現場、災害対応、インフラ管理などさまざまな分野で活用が進むと考えられる。
最新技術の進化により、これまで人の手で行っていた危険な作業が遠隔で可能になり、
業務の効率化と安全性の向上が期待される。
産業用ドローンの進化と普及がもたらす影響について、今後も注目していきたい。
参考記事
画像(https://36kr.jp)