筑波大学発のベンチャー企業AeroFlexは、
独自開発した小型観測用ドローン「A430 NEO」を2025年3月下旬より販売開始すると発表した。
高精度な測量や多用途な空撮に対応し、測量・点検・研究用途などでの活用が期待される。
高性能カメラと多様な撮影機能
「A430 NEO」には、用途に応じて3種類のカメラが搭載可能。
いずれも高精度な撮影や測量に対応している。
4Kカメラ(標準対応):ソニー製1/1.7インチCMOSセンサー(800万画素)を搭載し、
6倍ズームや暗視撮影が可能。ジオタグ付き写真測量にも対応する。
赤外線カメラ:2倍ズーム対応で、-20℃から150℃までの温度測定が可能。
静止画・動画撮影に対応するが、写真測量は非対応。
Xacti製カメラ(近日対応予定):2000万画素の高画質カメラで、
ジオタグ付きの写真測量にも対応する。
さらに、専用2軸ジンバルを使用することでGo-Proなどのウェアラブルカメラも搭載可能。
専用ソフトを用いれば、ジオタグを後から付与し、写真測量に対応できる。
高精度な測位と安全性能
「A430 NEO」は、ネットワークRTK(ichimill)に対応しており、
測量業務に必要な高精度なジオタグ取得や安定した飛行を実現する。
また、飛行時の安全性を確保するため、
フェイルセーフ機構を搭載。
電波が途絶えたり、電池残量が極端に少なくなった場合でも、自動で離陸地点に帰還する。
直感的な操作と多彩な飛行モード
専用の5.5インチ液晶モニター付き送信機(プロポ)を使用することで直感的な操作が可能。
さらに、プロポをPCに接続することで、専用アプリを通じて自動航行ルートや詳細な飛行設定を行える。
搭載される飛行モードは以下の通り:
- RTL(自動帰還モード): ボタン操作またはフェイルセーフ作動時に自動帰還
- Auto(自動飛行モード): プリセットされたルートを自動飛行
- ナイトビジョン(4Kカメラのみ): 暗視撮影による夜間空撮対応
機体仕様とカラーバリエーション
「A430 NEO」の主な仕様は以下の通り:
- 全長: 360mm
- 重量: 1,580g
- 飛行時間: 約18分
- 最大映像伝送距離: 1km
- 最大速度: 12.5m/s
機体カラーは、赤、白、黄の3種類が用意されている。
今後の展開
「A430 NEO」は、測量や点検をはじめ、
農業や災害時の空撮、研究用途など、幅広い分野での活用が期待される。
特に、ネットワークRTK対応による高精度な測量機能と、
多彩なカメラオプションは、多様な業務ニーズを満たすものとなるだろう。
AeroFlexは、「A430 NEO」の販売を通じて、
産業用ドローン市場における存在感を高め、さらなる技術革新を進める方針だ。
参考記事
https://drone-journal.impress.co.jp/docs/news/1187010.html
画像(https://drone-journal.co.jp)
https://drone-journal.impress.co.jp/docs/news/1187010.html