カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが開発した、
直径わずか1cm・重さ21mgの世界最小ドローンが話題を集めています。
このドローンはまるで蜂のように軽やかに舞い、
これまでのドローン技術の常識を覆すほどの革新性を持っています。
注目すべきは、その動力が磁力であること。
超小型のマグネットを内蔵し、
外部からの磁場によってプロペラを回転させ、
揚力を生み出して飛行します。
バッテリーを必要とせず、磁場の強さを変えることで
飛行方向や高度を精密にコントロールすることができるという、
まさに次世代のテクノロジーです。
現在のところ、この超小型ドローンは自律飛行こそできませんが、
ホバリング・方向転換・目標に向かった飛行がすでに実現されています。
これまで最小だったドローン(直径2.8cm)を大きく更新することで、
ドローンの可能性は一気に広がりました。
さらにこの技術は、単なる“スゴいガジェット”にとどまりません。
共同開発者のファンピンスイ氏は、
このドローンが狭い空間や複雑な環境での探索に役立つと語っており、
以下のような応用例も期待されています。
- 🌼 人工受粉:ミツバチに代わって花粉を運ぶことで、農業の課題を解決
- 🔧 パイプ内部の点検:人間が入り込めない配管や構造物の検査に
- 🧬 医療分野:将来的には血管内に入り、ステント形成や血栓除去などの用途も
研究チームは現在、さらに小型化を進めており、
1mm未満の“蚊サイズ”のドローンも視野に入れているとのこと。
無線周波(RF)による制御が可能になれば、
外部装置なしでもより現実的な運用ができるようになります。
しかも、複数の小型ロボットを連携させて、
個体では不可能な作業を集団でこなすという未来像も描かれています。
この技術がさらに発展すれば、
まさにポケットサイズのドローンを誰もが持ち歩く時代がやってくるかもしれません。
空撮や点検だけでなく、農業や医療、さらには日常の生活にまで応用が広がることでしょう。
参考記事
https://www.gizmodo.jp/2025/04/worlds-smallest-drone.html