2025年4月21日、
ZenmuTech、ネクストウェア、アイ・ロボティクスの3社は、
ドローンに秘密分散技術(ZENMU-AONT)を搭載し、
飛行中のリアルタイムデータを無意味化するセキュリティ技術の実証試験に成功したと発表しました。
「ZENMU-AONT」とは?
ZENMU-AONTは、
すべての分散片が揃わない限り元のデータに戻せない強固な秘密分散方式。
一部の断片だけでは完全に無意味となるため、
情報漏えいリスクを本質的に遮断します。
この技術は、
ドローンが送受信する映像データや制御信号、
内部記録データをリアルタイムで分割・分散処理し、
それぞれを意味のない断片に変換することで、
サイバー攻撃や紛失・盗難時でも情報漏えいを防止するものです。
- 既存ドローンに後付け可能
- 軽量かつ安価なモジュールで、鍵管理や高消費電力の暗号装置が不要。
- 通信・記録のリアルタイム無意味化
- 飛行中のデータを即時に無意味化し、傍受・解析を不可能に。
- なりすまし攻撃を無効化
- 指令信号の認証強化で、乗っ取りや遠隔操作リスクを抑止。
- 量子コンピュータ耐性
- 将来的な量子時代にも耐える計算量的安全性を確保。
- 国産技術による信頼性
- 国内開発により、バックドアや輸出規制のリスクを排除。
実証試験の概要
大阪城の模型を用いた飛行環境を再現し、
映像と制御信号をZENMU-AONTでリアルタイム分散処理。
意図的に通信遮断・機体回収を試みた結果、
ストレージからは無意味なデータ断片しか得られず、
完全な情報保護が確認されました。
さらに、不正なコマンドを注入するなりすまし攻撃も、
機体側での復元ができず無効化され、
安全性の高さが実証されました。
この技術により、
ドローンの運用はセキュリティリスクから解放される新時代を迎えようとしています。
国内外でのドローン導入・活用が一層進むきっかけとなる可能性を秘めています。
参考記事
https://drone-journal.impress.co.jp/docs/news/1187265.html
画像(https://drone-journal.impress.co.jp)