空港周辺空域などでドローンを飛行させる際、
これまで気にしていた DJIのロック(ジオフェンス) は、現在ほとんど作動しない仕様へ移行しています。
そのため、従来必要だった DJI FlySafeのロック解除申請 は基本的に不要となりました。
つまり現在は、空港周辺空域などで飛行する場合でも
国土交通省の飛行許可・承認申請のみで準備を行う形になります。
では、なぜこのような変化が起きたのでしょうか。
FlySafe仕様変更の背景を整理してみます。
これまでのDJIロックの仕組み


従来、DJI機体には
DJI FlySafeという
ジオフェンス機能が搭載されていました。
空港周辺などでは
- 機体が離陸できない
- 強制的に飛行制限がかかる
という メーカー側の安全ロック が作動していました。
これは航空法とは別に、
メーカー独自の安全機能として実装されていた仕組みです。
現在の仕様(ロックは原則作動しない)

2025年後半より、FlySafeは段階的に仕様を変更しています。
主な変更点は次の通りです。
| 旧仕様 | 現在の仕様 |
|---|---|
| 空域で離陸不可(強制ロック) | 原則ロックなし |
| FlySafe解除申請 | サービス終了の流れ |
| 機体が飛行を停止 | 警告表示のみ |
現在は
- 機体ファームウェア
- DJI Flyアプリ
- FlySafeデータ
を最新状態にしていれば、
強制ロック挙動は基本的に表示されません。
DJIだけがロックをやめたわけではない
今回の変更は、DJI独自の判断というよりも、
ドローン業界全体の流れに近いものと考えられます。
実は、他のドローンメーカーでは
以前から「強制ロック」を採用していないケースが多くありました。
多くのメーカーでは
- 空域警告を表示する
- 飛行判断は操縦者に委ねる
という設計が一般的です。
つまり
| メーカー | 空域制御 |
|---|---|
| DJI(従来) | 強制ロック |
| 他メーカー | 警告表示中心 |
という違いがありました。
今回の変更は
DJIが業界の主流に近づいた
とも言えます。
なぜDJIは強いロックを採用していたのか
DJIがジオフェンスを導入した背景には、
ドローン黎明期の安全問題があります。
2015年前後には
- 空港周辺でのドローン問題
- 観光地での飛行トラブル
- 政府施設への侵入事件
などがあり、
ドローンの安全対策が大きな課題となりました。
そのためDJIは
メーカー側で飛行を制御する安全機能
として強いジオフェンスを導入しました。
当時としては、かなり先進的な安全機能でした。
しかし時代は変わった
現在は
- Remote ID
- 機体登録制度
- 国家資格
- 飛行許可申請
- UTM(ドローン交通管理)
など、
ドローンの制度が整備されてきました。
その結果
メーカーが飛行を止める必要性が小さくなった
と考えられます。
ドローン規制はどう変わっていくのか
現在、世界のドローン制度は
飛ばせない規制
から
飛行を管理する規制
へ移行しています。
その中心にあるのが
- Remote ID
- UTM(Unmanned Traffic Management)
です。
将来的には
- 飛行計画提出
- 空域管理
- 衝突回避
などをシステムが管理する
ドローン交通管理の仕組みが広がると考えられています。
今回の変更の意味
DJIロックの廃止は
単なる機能変更ではありません。
ドローンの安全思想が
これまで
機体が止める安全
↓
これから
操縦者が判断する安全
へ変わっていることを示しています。
まとめ

今回のFlySafe仕様変更により、
これまで必要だった
DJIロック解除
は基本的に不要となりました。
ただし航空法のルールは
これまで通り適用されます。
つまりこれからは
機体に止められる安全
ではなく
操縦者が判断する安全
がより重要になっていきます。
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