DJIロックはなくなった?FlySafe仕様変更とその背景

2026.03.09 | ドローンブログ

空港周辺空域などでドローンを飛行させる際、
これまで気にしていた DJIのロック(ジオフェンス) は、現在ほとんど作動しない仕様へ移行しています。

そのため、従来必要だった DJI FlySafeのロック解除申請 は基本的に不要となりました。

つまり現在は、空港周辺空域などで飛行する場合でも
国土交通省の飛行許可・承認申請のみで準備を行う形になります。

では、なぜこのような変化が起きたのでしょうか。
FlySafe仕様変更の背景を整理してみます。

これまでのDJIロックの仕組み

従来、DJI機体には
DJI FlySafeという
ジオフェンス機能が搭載されていました。

空港周辺などでは

  • 機体が離陸できない
  • 強制的に飛行制限がかかる

という メーカー側の安全ロック が作動していました。

これは航空法とは別に、
メーカー独自の安全機能として実装されていた仕組みです。

現在の仕様(ロックは原則作動しない)

2025年後半より、FlySafeは段階的に仕様を変更しています。

主な変更点は次の通りです。

旧仕様現在の仕様
空域で離陸不可(強制ロック)原則ロックなし
FlySafe解除申請サービス終了の流れ
機体が飛行を停止警告表示のみ

現在は

  • 機体ファームウェア
  • DJI Flyアプリ
  • FlySafeデータ

を最新状態にしていれば、
強制ロック挙動は基本的に表示されません。

DJIだけがロックをやめたわけではない

今回の変更は、DJI独自の判断というよりも、
ドローン業界全体の流れに近いものと考えられます。

実は、他のドローンメーカーでは
以前から「強制ロック」を採用していないケースが多くありました。

多くのメーカーでは

  • 空域警告を表示する
  • 飛行判断は操縦者に委ねる

という設計が一般的です。

つまり

メーカー空域制御
DJI(従来)強制ロック
他メーカー警告表示中心

という違いがありました。

今回の変更は

DJIが業界の主流に近づいた

とも言えます。

なぜDJIは強いロックを採用していたのか

DJIがジオフェンスを導入した背景には、
ドローン黎明期の安全問題があります。

2015年前後には

  • 空港周辺でのドローン問題
  • 観光地での飛行トラブル
  • 政府施設への侵入事件

などがあり、
ドローンの安全対策が大きな課題となりました。

そのためDJIは

メーカー側で飛行を制御する安全機能

として強いジオフェンスを導入しました。

当時としては、かなり先進的な安全機能でした。

しかし時代は変わった

現在は

  • Remote ID
  • 機体登録制度
  • 国家資格
  • 飛行許可申請
  • UTM(ドローン交通管理)

など、
ドローンの制度が整備されてきました。

その結果

メーカーが飛行を止める必要性が小さくなった

と考えられます。

ドローン規制はどう変わっていくのか

現在、世界のドローン制度は

飛ばせない規制

から

飛行を管理する規制

へ移行しています。

その中心にあるのが

  • Remote ID
  • UTM(Unmanned Traffic Management)

です。

将来的には

  • 飛行計画提出
  • 空域管理
  • 衝突回避

などをシステムが管理する
ドローン交通管理の仕組みが広がると考えられています。

今回の変更の意味

DJIロックの廃止は
単なる機能変更ではありません。

ドローンの安全思想が

これまで

機体が止める安全

これから

操縦者が判断する安全

へ変わっていることを示しています。

まとめ

今回のFlySafe仕様変更により、

これまで必要だった

DJIロック解除

は基本的に不要となりました。

ただし航空法のルールは
これまで通り適用されます。

つまりこれからは

機体に止められる安全

ではなく

操縦者が判断する安全

がより重要になっていきます。

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